www.ysee.gr    

 



 

ギリシア民族宗教者最高評議会 は、1997年6月に結成された(古代ギリシア文明によって育まれた)多神教の宗教者の国際組織で、ヨーロッパにおいて民族・宗教などによる差別の撤廃をめざし、組織的・計画的に行動を起こすギリシア政府公認の組織群の一員(宗教者としての国際組織)です。

私達YSEEの目的は、古代ギリシア文明の精神的支柱となった(ギリシア神話でよく知られている)古代ギリシア以来の伝統的多神教の保護と復興およびその推進、現代のギリシアを起点として世界中における言論と信教の自由の権利の確立、および現代ギリシアにおけるキリスト教東方正教会(ギリシア正教会)によって暗黒のビザンチン時代(中世)からの体質をいまだに引き継がれている、政治的手法による重圧的な国民に対する特定宗教の信仰の強要(現代ギリシアは憲法でギリシア正教を国教と定めている)からの市民の思想的・宗教的開放と、古代ギリシア文明的社会の研究の推進にあります。

私達YSEEは、ギリシア正教会等からのさまざまな妨害・弾圧にも負けず、今日までに180件をこえる抗議文書や声明を法律に則り、平和的・文化的・民主的な方法によってギリシア政府当局などに発信し、その結果、言論と信教の自由の権利の推進や古代遺跡の保存・復原事業等においてその成果をあげています。またそれと同時にギリシア各地に残る古代神殿などの遺跡では、古代ギリシア文明以来伝わるいくつかの公の興味深い儀式を復原・構成し、広く市民に公表・公開してまいりました。

私達YSEE は、連合体的な組織です。それは個人ばかりではなく、ギリシアの歴史的・民族的・文化的な活動を行う多くのグループ ( もちろん、それぞれのグループの独立性と自主性を最大限に尊重しています) 、およびマスコミ・出版社などのメディアやジャーナリストたちのグループなども、私達YSEEの組織を構成するグループの一員として参加しています。 まもなく、私達YSEEは、ギリシア国内にとどまらず、世界各地で新たなる活動を展開する予定です(たとえば、すでにオーストラリアでは1999年以来、カナダでは2003年以来、その活動を展開しています)。

YSEEのメンバーは、年会費を支払い、YSEEはその会費によって、上記のような政府機関等に対する様々な民主的手法による文化的・平和的な活動のための資料を調査・収集したり、古代ギリシア文明以来の様々な儀式を調査・復原し、それを広く市民に公開したり、古代遺跡の祭壇や神殿などの文化遺産の保護・復原事業にも積極的に関与しています。言うなれば、私達YSEEは「古代ギリシア文明の多神教に関する総合資料館」とも言うべき存在で、私達は今後もさらなるその充実を目指してまいります。

  YSEE
PoBox 706 27
Athens GR 166 07
Greece
e-mail
 
 

 

以下は、1997年7月17日に発表した、私達YSEEの記念すべき最初の声明です。

キリスト教以前(紀元前)の時代においては、私達ギリシア民族は、千数百年もの長きにわたり、輝かしい古代ギリシア文明を形成した宗教的な信仰と典礼を尊重し、それらの伝統を守りつづけ、それらを敬愛してきた。

しかしその後(キリスト教の誕生以降)、歴史上においては、政治的・経済的利益を追求する巨大宗教群(キリスト教やイスラムなど)が、私達のギリシアを支配した結果、これら巨大宗教群の支配者達は、古代ギリシア文明以来の伝統的多神教による論理的な宗教性とその真理・民主的な発想が、私達ギリシア民族によって復活し、公にされることを恐れ、嫌い、私達ギリシア民族を今日に至るまでの二千年近くにわたり、政治的のみならず宗教的にも隷属的な支配下においた。

このように、古代ギリシア文明以来の伝統的多神教の信仰は、巨大宗教群の政治的・宗教的支配によって組織的に弾圧され、蹂躙され、国家的規模においてその宗教的思惑のもとで政治的な手法により、古代の多神教信仰を物語る(キリスト教以前の)古代遺跡の神殿や祭壇・神像などの、輝かしく記念すべき古代ギリシア文明の宗教的・文化的なおびただしい数の遺産とともに徹底的に破壊され、抹殺され、放置され、風化し、結果として壊滅的な打撃を被った。

したがって、私達ギリシア民族は、巨大宗教群による政治的・宗教的支配下にある二千年近くにもわたる暗黒の時代には、宗教的無関心を装い、不本意ながらもこれらの理不尽なる政治的・宗教的支配・弾圧にひたすら忍耐強く耐え抜いてきた。

しかしながら、最近公表されるに至った私達YSEEのいくつかの文書の成果により、私達によって古代ギリシア文明以来の伝統的多神教が継承され、それが復興・存続している事実がひろく現代ギリシアの社会に認識されるに至り、私達は、私達の祖先によるギリシア民族純正の(キリスト教以前の)古代ギリシア文明(およびヘレニズム文化)的精神と、上記の二千年近くにもわたって私達を支配しつづけてきた(現在も支配しつづけようとしている)巨大宗教群の精神との静かなる闘争の幕開けが近づいていることを認識した。

その理由は、今日までの二千年近くもの間、私達を支配しつづけてきた(そして今この瞬間にもまだ私達を支配しつづけようとの野望を抱いている)巨大宗教群の支配者が、中世以降においては初めて、偏狭で、かつ暴力的・攻撃的な行動(通常、民主主義社会においては、そのような行為は法によって罰せられるべきであるのだが)に、今もって頼ろうとしている事実が判明したからである。

その証拠として、すでに私達YSEEのメンバーのいくらかは、その平和的・民主的な手法による文化的・宗教的活動上において、上記の巨大宗教群信徒によって生命の危機にさらされるという事件に直面した。さらに私達は、私達の出版物を扱う書店が巨大宗教群の信徒によって放火されるという事態も経験した。

また私達は、とくに急進的なキリスト教(ギリシア正教)聖職者およびキリスト教関連の国家的規模を誇る巨大メディアの組織等によって、私達YSEEの組織およびその文化的・宗教的分野における平和的・民主的手法による活動と、その根幹をなす古代ギリシア文明以来の伝統的多神教の精神に対する、いわれなき罵詈雑言・根拠なき誹謗中傷に日常的にさらされつづけている。

私達は、最近においても、キリスト教以前の古代ギリシア文明を物語る神殿・神像・祭壇などの貴重な古代文化遺産に対する、キリスト教・イスラム教徒による破壊行為を目撃した(これらの破壊行為は違法行為そのものであり糾弾されるべきである!)。

現代にいたっても継続している、このような恐ろしい宗教的破壊行為に直面し、私達YSEEは、私達の存在をさらに広く市民に示すことにより、真の古代ギリシア文明継承の意義とその価値を社会に問いなおし、ギリシア民族純正の(キリスト教以前の)古代ギリシア文明(およびヘレニズム文化)的な精神の再発見とその復興を推進し、あわせて権力による特定の宗教の強要に対しては、言論と信教の自由の権利を確立することを目標に掲げ、平和的・文化的行動を開始する決意をした。

また私達は、さらに国境を超え、全世界にわたり、古代ギリシア文明の継承とその古代遺産の研究・保護に関する必要性と価値を問い、各々の公的機関が充分に機能しなければならないであろう事を認識している。

総じて、私達YSEEは、キリスト教誕生以前の古代ギリシア文明の精神的支柱であった多神教にまつわる文化的・宗教的遺産とその伝統の研究・保護・復原・復興・継承・推進、およびこれらを原点とした言論と信教の自由の権利の確立を目指すために、古代ギリシア文明の多神教宗教者による評議会組織の設立の必要性を認識し設立されたものである。

私達YSEEは、ギリシア民族の歴史的・民族的な尊厳および古代ギリシア文明の精神とその遺産(例えば、宗教・神話・文学・言語学・芸術・建築・立法・民主政治・科学・倫理・哲学・教訓・慣習、その他形而上の形而下に表現されたあらゆるもの等)の研究・保護と復原及びその復興のために、法に則った平和的・文化的・民主的なあらゆる方法を模索し、それを積極的に実践する。

最後に、この声明・プレスリリースは、これらの問題(古代ギリシア文明の伝統・文化と宗教ならびに現代社会における言論と信教の自由の権利の推進等)に関心のあるマスメディア、及びこれらの問題について責任のある関連の公的機関、ならびにこれらの問題に関心を抱く世界中のあらゆる人にむけて発表する私達の記念すべき最初の意見表明である。

私達は、さらに今後継続して、これらの問題に関連するあらゆる問題に対し、この意見表明をとおして私達の存在、およびその活動が広く認識され、必要とされ、役立つことを願い、あわせて世界中の全ての市民のための言論の自由と信教の自由の権利を推進したいとの理念と信念にもとずいて、この声明を発表した。

「人類の奇跡」と称される、輝かしい古代ギリシア文明の精神を支え続けた、大いなる神々に栄光を、そして全ての人に神々の祝福を!



 

 Hellenic version

 

 

c ギリシア民族宗教者最高評議会
(Ypato Symboulio Hellinon Ethnikon)